格安sim(MVNO)に乗り換えて約二年の評価と今後の展望

はじめに

以前の記事で格安simへの乗り換えに関するメリット/デメリットを書きました。その後、国の「携帯代金は高過ぎる・4割下げる余地がある」との見解を受けた各社の動きや楽天のキャリアへの参入といった動きがありました。こういった動きを受けて、2019年以降に向けて現状の格安sim契約をどうしていくかを考えていきたいと思います。

現状の整理

現在のスマホ関連契約について整理しておきます。

スマホ

Pixel3・・・simフリー、一括購入

iPhone7・・・auからsimロック解除 x 2台、家族利用、残債無し

simは3台ともmineoで契約プランと月額費用は以下の通りです。

  • mineoドコモプラン/デュアルタイプ(データ通信+音声通話)3G x 2、1,600円(税抜)
  • mineoドコモプラン/シングルタイプ(データ通信のみ)3G x 1、900円(税抜)
  • 家族割引/複数回線割引で各回線費用から-50円/月の割引あり
  • 電話は家族以外へはLaLa Call(月額100円で100円分の無料通話が付いています。固定電話への通話なら約30分間、100円で話せることになります)、家族間はLINE(無料)を利用
  • 3台でパケットシェアをしているので、実際は3G+繰越分で毎月6G前後利用可能

スマホ3台にかかる費用を全て合計すると、4,150円(税抜)です。

(Pixel3 : 1,650円, iPhone7 x 2台 : 2,500円)

現状の大手キャリア契約との比較

現状、大手キャリアで最も費用を抑えてスマホを持てるプランはNTTドコモの「docomo with」ではないかと思います。このプランは、docomo withの対象端末を購入した場合に料金を月1,500円安くするプランとして提供されており、2年経過後も対象機種を使用し続けている場合は割引が継続されます。

でも、よーく見てみると、いくつか注意点があります。

  • 対象端末が限られている ※最新のiPhoneとかハイスペックな端末ではない
  • 2年縛りの契約が前提

docomo withの2年縛り

2年間同一回線の継続利用が条件となり、料金プランの変更、契約変更または解約のお申出がない場合、自動更新となります。更新後を含む契約期間内での回線解約・定期契約なしプランへの変更時などには、契約満了月の翌月・翌々月を除き、9,500円の解約金がかかります。

仮にdocomo withで契約した場合

私のケースで費用を試算してみます。仮に対象機種のiPhone6sを選択し、端末代金は一括で支払い、月々の費用に端末代金は含まれない条件で比較したいと思います。

 基本プラン
(シンプルプラン)
インターネット利用
(spモード)
パケットパック割引合計
メイン回線9803009,000(〜10GB)-1,5008,780
家族1980300500-1,500280
家族2980300500-1,500280
9,340

「ずっとドコモ割プラス」で料金割引の対象の方は-1,000が適用されます。

格安simに切り替えて約二年経ち、改めてスマホにかかる費用を比較してみましたが、現時点でも約二倍の開きがあります

格安sim(mineo) 4,150円

ドコモ(docomo with) 8,340円

2019年に向けた動き

2019年に向けて、NTTドコモは2019年第一四半期に「2~4割程度、料金を低廉化させたい」としており、ドコモの動きをみてソフトバンクやKDDIが料金の見直しに動き出す可能性もあります。

仮に上記docomo withの料金が4割下げられ、対象端末の縛りも撤廃されたら検討の余地が出てくるように思います。

格安sim(mineo) 4,150円

ドコモ(docomo with) 8,340円 → 5,004円(仮に4割下げられた場合)

あと、見逃せないのが第四のキャリア、楽天の動きです。楽天からは未だ具体的なプランの情報は出てきていませんが、当然ドコモの動きも睨みながら料金設定してくるでしょうし、楽天市場を中心とした楽天経済圏と連携した消費者を囲い込むプランを出してくると予想しています。

取り得る選択肢

現時点では格安simで運用しつつも、通信品質とコストのバランスで2019年に出てくるであろう、三大キャリアと楽天のプランを比較した上で次の契約先を見極めていくのが良いかと考えています。

2019年のシナリオとしては、次のように考えています。

4月〜6月:ドコモが端末と通信料を完全分離した新プランを発表/開始

7月〜9月:ソフトバンク、KDDIが対抗策を打ち出す。国の後押しもあり、端末と通信料金の分離が主流になると共に、各社ポイント経済圏と携帯料金割引を紐付けた打ち出し方になっていくのではと考えています。また、楽天も顧客獲得の為の大規模なキャンペーンを投下してくると思われ、このタイミングで全キャリアのプランが出揃うので、次の契約を検討するタイミングになると思います。

10月:楽天がサービス提供開始

おわりに

今回は格安simに乗り換えて約2年が経過したので、改めてキャリア契約との比較と2019年に向けたシナリオを考察してみました。来年は楽天が参入してくることもあり、業界として大きな動きになるのではと楽しみにしています。

また、消費者としては大手キャリアやMVNO業者も含めて公正・公平な競争が消費者目線で繰り広げられることを期待したいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。